国内最大・府中刑務所の施設見学と説明 府中市議会研修2014

2018年5月8日

 

刑務所内での食事をいただく

府中市議会では、府中市内にある府中刑務所に伺い受刑者と同じ昼食をいただき、施設内見学と説明を今年の議員研修内容とした。

大正13年に現在の地(旧北多摩郡府中町)に新営工事着手、昭和10年に完成。敷地面積26ha、収容定員2,808名中現在は2,350名。608名の職員が従事している。独居房(ベット対応)とたたみ6名部屋、作業場を一巡した。体育館も使用されていた。近年は外国人が増えてきており、刑期は8年8か月と日本人より長くなっている。ちなみに府中刑務所は男性のみの収容施設である。

国内全体で年間1,300名が出所するとのことだが、30%が再入所の状況になっている。更生施設での定着支援が行われているが、平成24年度に作られた再犯総合対策計画では、5年以内に再入所を20%に下げ、2年間においては80人再入所者を下げる目標が示されているとのこと。

府中刑務所は、国内で医療重点施設とされ、H25年度の決算額57億円(その内人件費は約半分の25億円)の内、2億円が医療費としてかかっている。医務部の医者の定員10名のところ現在7名と3名不足しているとのこと。

懲役受刑者の義務とし、「作業」を職業能力の向上や資格・免許取得につながる有効な矯正処遇技法の一つとしている。木工、印刷、金属、洋裁等の生産作業、炊事・洗濯・営繕の他、自動車整備、板金塗装の職業訓練も行われている。作業報奨金として、月3,000円〜2万円の支給がある人もおり、一定の範囲内で図書購入等に使用が認められている。原則として釈放時に支給がされることになっている。

薬物依存離脱指導、暴力団離脱指導、性犯罪再犯防止指導、就労支援指導、酒害防止指導、吃音矯正指導なども行なわれている。各部屋でも新聞が見られるようになっていた。知らされない出所1年前頃から別の棟に移り、社会に出て生活が営めるよう指導する期間が設けられている。

この日の受刑者と同様の昼食を1520円で用意していただいた。メニューは、麦入りごはん、すまし汁、ごぼうサラダ、ピリ辛牛肉炒めであった。一度も入ったことのない、また容易に入ることができない別な世界の府中市内の施設ではあるが、塀の外と中の空気はまったく違う。同じ人間として、人権は尊重されつつも、「罪を償う」ということがどういうことなのか、365日この中だけで暮らすことがどういう意味を持つのか、肌で感じた居室や作業場であった。